あいつの奇行①
離婚後、彼の奇行はエスカレートしていく。
周りに指摘する人はいないのか、止める人はいないのか、両親でさえも彼のいいなりのようだ。本当に残念な父親だ。
私は少しの時間でも並んで歩きたくない。(歩くことはないけど)
子供に悪影響が及ばないように、子供に指導するのも一苦労。なぜなら、父親が言うことは全くの赤の他人が言う言葉より信用できるからだ。
まだ理解力がなかったころは、父親がいないという寂しさを少しでもないようにしてあげようと、彼を悪く言わなかった。
そのおかげで今、さほどひねくれてはいない。
今後影響しない様に必死である。
娘も一時はあった。
しんみり泣いてみたりして、なぜママとパパは一緒にいないのか・・・
きたー・・・って感じだった。
その時はわかりやすい様に言って聞かせていた。
理解できていないようだが、「きっとそのうちあなたもわかるようになるから」といってその場をしのいできた。
今はパパは何か変な人、という風に変化してきたようだ。
現在は泣かれることも無ければ、一緒に暮らしてほしいとも言わなくなった。ほっ。
娘がそんな風になったのには、彼と遊びに行ったときに感じたものが積み重なったに違いない。
そんな彼のところに娘が遊びに行くのも、養育費をもらうことと面会が交換条件になっているからだ。おかしいでしょう。養育費をもらうため。
親なら子供を育てるための当然の義務なのに、離婚をすることで払わない人がいるとか。彼もその部類に入ると思っていたから、私は会いたいならお金を払うこととした。不思議な感覚。考えれば考えるほど。離婚することが悪いことみたい。
ある時、娘だけが彼の所に遊びに行った。
「何か欲しいものある?」その言葉に甘えた当時6歳(保育園児の娘)が悪かったんでしょう。
私はあまりおもちゃを買い与えなかったものだから、彼と会う時はねだってしまうことが多かったようで、その時迎えに行き、引き渡された時の娘の小さな手に大きなおもちゃの入った紙袋が。大きさは娘の伸長の半分を超えていた。
心臓に何か刺さったような感覚。
私と娘が二人になった瞬間、彼女は「重かったー」といった。
「え?ずっと持ってたの?」
「うん。だってパパがおもちゃ買うなら自分で持ちなさいって。」
泣きたくなったのを覚えている。
紙袋が結構ボロって見えたので、もしやと思って聞いてみた。
「おもちゃはさっき買ってきたの?」
「ううん。」
「いつ買ったの?」
「パパと会ってから。」
「その後は?」
「遊園地に行ってきた。」
「え?その間はじゃあこのおもちゃ、パパが持ってたんだ?」
「ううん。おもちゃを買うって言ったのは自分なんだから、自分で持ちなさいって言われた。重かったー。」
殺意が芽生えた。抑えるのに必死だった。
「これからは、パパに何か欲しいものあるか聞かれたら、持たされるの嫌だから要らないといいなさい。おもちゃが欲しい時はママに話して。」
その日は泣きました。この子に必要な人なんだろうか、それでも父親という存在が必要なんだろうか、自分の判断は間違えたんだろうか、養育費はもう要らないと言おうか…
それからの面会は、聞き取りするようにしている。
今回はこの話だけにして終わろうと思う。
自分のログをとるようにしてアウトプットしていこうと思います。書いていると胸が締め付けられてくるので。全く彼に対して耐性ができない。
娘が幸せに年を重ねられるように、この事だけにフォーカスして、子供を産んだ母親としての責務を全うする人生にしたいと思う。
もちろん、自分を大事にしながら。