いつまでも続くわけじゃない、自分の最低ライン
人生の節々で訪れる「最低」はいつまでも続かない。
もしその最低な期間が長くても、いつかはそこから抜け出せる日は必ず来る、そう信じていた頃がある。
事実そうだと思う。
そう思わないと、立ち上がることが出来ないほどずっと苦しかった。
私よりも辛い思いをしている人は絶対に沢山いるし、その人達と比べたらきっとちっぽけに違いない。
そう思うようにしないと気がおかしくなりそうだった。
モラルハラスメントを受け続けて、自分を大切に扱えなくなってしまった。
もともと我慢することしか知らなかった。
大丈夫、大丈夫と思えるようになったのは、彼と離婚して9年が経過した今だと思う。
不安要素なんかは絶えずあるけれども、子供の笑顔を守り続けるのは私しか居ないし、私の心の平静を保つ為には子供しか居ない。
いわば「運命共同体」。
彼にはその運命共同体の存在はきっと、一生訪れないと確信している。
なぜなら、彼は幸せを共有することを知らないから。
彼の金銭面が尽きてしまえば大変困った問題になりますが、その際は自分の娘には一生会えることは無いだろう。
最近、その金銭面に不安要素が滲み出てきている。私にはそんな風には見せないようにしているようだが、何か感じるものがある。
彼には何も残らないだろう。
助けてくれる人もきっといないだろう。
私はとにかく、人間扱いを受けなかった。
そうだったことに気づくのも結婚してからで手遅れだった。
だから月日が経ち、幸せをやっと存分に感じられるようになった今では、彼と別れるタイミングが沢山あったことに気づき、浅はかだった自分を非常に恥じている。
そんな中でも酷かった。
付き合ってまだ浅い頃。
当時欧米番組で人に迷惑をかけてバカをやって笑うというのがあった。
彼は何枚も続くDVDを借り続けていた。
私はその番組が大嫌いだった。
汚いこと、最低なことをして、何故そんなにゲラゲラ笑えるのか理解が出来なかった。
その時点では単なる趣味の違い。
ただそれを観て笑う彼を見てイライラしていた。
ある時、私がシャワーをしていた。
しゃがんで頭をシャンプーしている時だった。
扉を開けられ、後ろでゲラゲラ笑っていた。
後頭部に何か温かいものを感じた。
おしっこを私の頭に向かってしていた。
泣いてキレた。
何度洗っても洗った気がしなった。
別れれば良かった。
なぜ謝罪を受け入れてしまったのか。
当時の私は、、、
一体何を迷ったのか。
思いきれなかったに違いない。
大学が一緒だったことが引っかかっていた。気まずさに負けそうで。
そんな過去をふと思い出すたび、誰にも打ち明けることのできないこの過去を消し去る、いや忘れる催眠術にかかってしまいたい。そうすれば私の心はきっと、少しは楽になるだろうに・・・
要らない経験値、捨て去ることさえできない経験値
私の最低はまだ一つ残っているが、ひとまずここまでにします。
人の最低な体験談を聞くと、つい自分と比較して『自分はまだマシだ』そう思って慰めていたことがある。皆さんもきっとそうだろう。
『だから、まだ自分は耐えられるんだ』
どうかそう錯覚しないでください。
自分と他人を比較して安堵するのではなく、自分の感性に基づいて、自分の大切なルールを貫いてほしいです。